2012/03/31

今日はのんびり最後のアメリカ:14日目

■午前〜昼
Palo Altoからサンフランシスコに移動。
予約していたホテルのチェックイン時間が2時からだったので、近くのうどん屋さん「堂島庵」で昼飯。ご飯が食べたかったのでうどんじゃなくてどんぶりものを注文。
かき揚げ丼
日本の味で値段もリーズナブル。量だけアメリカンサイズだった。
その後スタバで今回のプログラムの振り返り。
参加者のブログやメモを読みながら、自分のブログを書く。

■午後〜夜
2時過ぎにホテルにつく。仮眠。のはずが気づくと7時過ぎ←
「最後はアメリカらしいものを」ということで、友達と一緒にハンバーガーショップ「Super Duper」へ。
ベジバーガー
ピクルスとハンバーガーのパンが特に美味しかった。
帰り際に近くのショッピングセンターへ寄って土産購入。

やっぱゆっくりできる時間大事だね。
プログラム中は「これ詰め込み過ぎたろ!」ってぐらい講演やらワークショップが入ってたから。

学んだことを自分の中に落としこむためにも、振り返りの時間は重要。

さて、いよいよ明日は帰国だ!

2012/03/30

iVisited Apple & I LIKE facebook:13日目

友達の紹介で昼にApple社、夕方にFacebook社へ訪問

■Apple
12時過ぎに本社到着。


元Microsoft社員で現在iOS開発に携わるMigsに案内され、食堂へ。
サラダやピザはもちろん、日本食も沢山あった。そば、すし、うどんなど。
日本食は、ジョブズ自身がこだわってあれこれ注文つけてたとか。

面白そうだったのでそばサラダを注文。8ドル。美味しかった。
あと、りんごは全部無料らしい。


<Appleで最も重要なこと>
一緒にメシ食いながら色々お話。

「Appleにおいて最も優先順位が高いことは?」
User Experience(顧客体験)。例えばある製品の〇〇率(聞き逃した)が68%だったと実験でわかったとする。でも、それじゃ不十分だ。それだけで製品の良し悪しがわかるわけじゃない」
User Experienceを直訳すると顧客体験だがけど、話し聞いてると「感動提供」とかそういう感覚に近い気がした。
「User Experienceを重視するために、何に気をつけている?」
「実際にできた製品を手にとって触った時の直感だね。使ってみて違和感があるならそれはダメな製品だから」
新技術が利用されていたり実験データが素晴らしいものであったりしても、実際に使ってみて微妙ならその製品はアウト。

実にAppleらしい考えだと思った。
と同時にそういう発想がトップだけでなく製品開発に直接関わる技術者に浸透していることも印象的だった。

Migsはジョブズに直接会ったことは一回だけらしい。
部屋の入口ですれ違う時に、向こうから歩いてきたジョブズがドアを開けてくれて「ありがとう」と言ったのが最初で最後の会話とか。
「普通に考えて他にもっと言うことあるよな。自分のアイデアをプレゼンするとか。もっとましなこと言えばよかったよ」
と笑いながら言っていた。

その後彼に案内されてApple Storeへ。


友達にみやげ買って、その後は記念撮影。
会社入口の看板前 with 食堂無料りんご
■Facebook
夕方はFacebook社へ訪問。
<エントランス&食堂>
2週間前にFacebookで働き始めたトルコ人のErbilと待ち合わせ。エントランスの絵が印象的。


ちなみにこの絵はザッカーバーグも書いて(?)いる。
詳細以下のビデオを。

完成版
この女性はレディオ・ガガらしい
この壁の右側にはセキュリティチェック&さらなるペイント。

受付の人が超機嫌悪そうだった。笑
数分後にErbil登場。パスを発行してもらい食堂へ向かう。
サインアップの字が汚かったのでこんなパスに
開放的な雰囲気の食堂
Appleとは違ってメニューは全部無料。
ビールも飲み放題。飲んでみた友達曰く「まずい」とのこと笑。
俺は飲んでないからわからないけど、食べ物は全部おいしかった。
ベジタリアン向けメニューをチョイス
<facebookの文化>
Erbilと話して伝わってきたのはfacebookのスローガン。
make it better
ひたすら改善、改善、改善。
ちょっと気になって聞いてみた。
「新しいものを生み出すのと、既にあるものを改善するのどっちが好き?」
「改善することは新しいものを生み出すことでもあると思う」
なるほど。
Erbilの仕事はマネージャーらしいのだが「一般的な企業のマネージャーとは違う」とのこと。
「僕も最初は混乱したよ。数千人オーバーのスタッフがいるのにマネージャーは16人しかいないって聞かされて『どういうこと??』と思ったし」
面白かったのは評価に「いいね」を利用するということ。
「facebookページでプロジェクト管理をしている。ウォールにポストされたアイデアに対していいねが多くつけばそれはよいアイデア。よい仕事をしたことになる」
「会社のミッションは世界をよりオープンに、よりつながりのある状態にすることだけど、それだと抽象的。もう少し具体的なレベルで考えるために、どれだけのインパクトを周囲に提供したかを見ることが大事」
新規プロジェクトの立ち上げも「やりたい人がやればいい」とのこと。
食堂で自分のアイデアを伝えて、賛同してくれる人をリクルート。
人が集まれば即スタート。

友達がこんな質問もしていた。
「仕事ができない人っていた?」
「いないね。ほんとみんな優秀だから。といってもfacebookで働き始めてまだ2週だからなー笑。まあ、仮に馬が合わないと思えば違う人を探せばいいし、参加しているプロジェクトが微妙だったら違う仕事や環境を選べばいい」 
予想以上に自由で「オープンな世界」を地でいく様子が伝わってきた。
そこから少しマネジメントの話に。
「いわゆるトップダウン式のシステムは短期的には成果がでるかもしれない。でも、ガチガチのシステムにしてしまうと長期的な変化に対応できない。自由に動ける環境が重要になる」 
ふと、ドラッカーが言及していた、知識労働者の理想的な働き方を思い出した。
自分なりに彼の話を整理するとこんな感じ。

  • 短期:今日はどんな仕事をしたか?
  • 中期:どれだけのインパクトを提供できたか?
  • 長期:世界はオープンになったか、人々のつながりは増えたか?
他にも色んな要素はあるんだろうけど、絶対外せないなと感じた3つの要素。
  1. 優秀な人材
  2. 自由なワークスタイル
  3. いいねを利用した評価
IDEOもそうだったけど、こういう会社がたくさんあれば仕事楽しめる人増えるんだろうなーと思った次第。

いい勉強になりました。

社内にあるリアル・ウォール

2012/03/29

プログラムの総まとめ:12日目

今日が実質的なプログラムの最終日!

■午前〜午後
<プレゼンテーション at d.school>
デザイン思考を活用して2月から考えてきた各プロジェクトの解決案を、審査員の前でそれぞれプレゼン。
審査員の人々
俺らのチームは「most breakthrough / innovative」ってことで表彰された。
最後の方にティナ・シーリグも顔を出す。
Tina Seelig
手に持ってるのは来月出版予定の『inGenius』(邦訳版は5月予定らしい)。

inGenius: A Crash Course on Creativity

最後にみんなで記念撮影。


■午後〜夕方
ホテルに戻ってからは、講師を招いたまとめの時間。
が、みんなプレゼン準備のために徹夜してたからかなりグロッキー。

さらに、講師の専門が社会心理学を土台にしたヒーローズジャーニー的なものだった。
講義内容自体は「社会的な圧力をどうやって回避し、積極的に行動するか」といった内容で面白かった。

が、無理やりプログラムの振り返りと結びつけた感が否めなかった。
「何が言いたかったのかよくわからなかったね」と参加者の声。
講義の内容は面白かっただけに、プログラムの中で一番残念に感じたアクティビティだった。

多分、帰国してからプログラム全体に対するフィードバック機会があると思うので、そこで改善点を伝えられたら。

<プログラム全体を通じて感じたこと>
一番難しいと感じたのが「振り返りの時間をどういう風にプログラムに組み込むか」ということ。

「色々と体験させたいのはわかるけど、プログラムの中に予定を詰め込みすぎ」「もっとゆっくりできる時間も入れて欲しい」という声が7日目ぐらいからちらほら聞こえていた。

死ぬほど学びは多いのだけど、その量が多すぎて未消化な人が多かったみたい。
正直俺もそういう部分がある。

日本に帰ったら今回学んだデザイン思考やソーシャル・イノベーションに関する知識やノウハウを、ゆっくり振り返って自分のものにしていきたい。

ワークショップ開催してもいいね。
d.schoolで学んだことを伝えるための。

■夜
ホテル近くのタイ料理屋でプログラム最後の夜ごはん。
メシ食べた後にプログラムの修了証書がみんなに渡される。
記念撮影
10時半頃にホテルへ戻る。疲れていたのか仮眠のつもりが爆睡。

プログラムはこれで終わりのため、明日の朝には全員帰国。
ただ、中にはアメリカ残って旅行したり別の国へ行く人も。

友達がAppleとfacebookの社員を紹介してくれるとのことで、俺も数日延泊することに。

2012/03/28

10分程度のプレゼンで大事なこと:11日目

■午前
<1:読書とプレゼン準備>

明日のプレゼン準備をするため、ホテル隣にあるカフェで構想を練る。
Design Thinking: Integrating Innovation, Customer Experience, and Brand Value 』と『Designing for Growth: A Design Thinking Tool Kit for Managers』を参考に。


使うために読むと、本の内容がよくわかってくる。

■午後
<2:ストアで買い物>
スタンフォードのブックストアで本を数冊購入。
あと記念にパーカー(赤)も買った。
Stanford University Seal Sweatshirt
ちなみにスタンフォード大学のブックストアサイトはこちら

<3:講演&パネルディスカッション>
買い物の後に「Rose」と「SMILE : Stanford Mobile Inquiry-based Learning Environment」の関係者をゲストに招いて講演&パネルディスカッション。

講演は1人10分ぐらいだったかな。短め。
で、内容よりもプレゼンの順番が勉強になった。
  1. 問題提起:◯◯で困っている人が◯◯人もいる
  2. ミッション:◯◯を世の中から無くす
  3. 機会:世の中のトレンドとして□□が流行っている
  4. 解決策:□□をうまく利用して■■という解決策を実行している
  5. 具体例:実際の現場の様子はこう
  6. ビジョン:■■によって〇〇がなくなった後、世界はこうなっている
「機会に注目すること」の重要性はよく語られる。
短い時間であっても機会への言及を行うことでプレゼンが効果的になると感じた。

今度人前で話す機会あったら俺もやってみよう。

2012/03/27

日本の強みを意識した日:10日目(前半)

■午前
<1:寄付行為から見るアメリカと日本の違い>
慈善活動に関する調査・支援を行なっているStanford center for Philanthropy and civil Society(PACS)の初代ディレクターを招いてスタンフォード大学内で話を聞く。

講師:Kim
データを下にアメリカ、日本、中国のファンドレイジングや寄附行為について解説してもらった。
データが示すように、アメリカには以下の特徴がある。

  1. 個人からの寄付が多い
  2. 寄付先は宗教に関する活動(教会等)
<内訳>左:資金提供者(個人73%) 右:資金提供先(宗教35%)
※写真はいとやん撮影のもの。ありがとー!

■アメリカ人にとっての寄附行為

この話を聞いて、先日のブログでも書いた「アメリカ人にとっての寄附行為の感覚」について気になったので質問。「アメリカって個人がかなり気軽に寄付してる気がするけどどう?」

イメージ図
「例えば、朝起きてコーヒー飲んだり友達に電話するのと同じくらいの感覚で寄付するようにみえますがどう思いますか。逆に日本は、どちらかというと車を買ったり家を買ったりするような少し『特別なイベント』として寄付を捉えているようにみえます」
「ええ、私もそうだと思います」
話はそのまま宗教的なイベントに関する内容へ。
「例えば初詣みたいに、日本は年に一回『どーん!』と大きなイベント
「一方アメリカは、毎週教会に行ったりと、小さい規模のものが多数
そういえば、普通の「パーティー」だってアメリカンなやつを想像すると毎週あるイメージ。日本は同窓会とか大きいやつドーンって感じだなー。

■感覚の源

そして話はアメリカの歴史的背景へ。
建国当初から全米を統括する政府がいたわけでもなく、見知らぬ人種や出身の者同士で助けあう必要があった。
で、それがそのまま寄付の形にも影響を与えているらしい。


「一方、日本は事情が違う。自分が所属するコミュニティ(例:家庭、学校、地域)内の人に対する支援は手厚い。けど、その外に出るとあまり支援が見られない」
「ただ、先の震災でその意識が多少なりとも変化したのではないか」
とのこと。

何でもかんでも「文化の違い」にまとめるのは何も説明してないのと同じ。
とはいえ、国の成り立ちや発展の仕方を考えると今回の話は結構的を得ているような気がする。

ただ、俺の意見だとやっぱ日本人は連帯感がないと行動しにくい人種ではないかと思う。
これはアメリカにはない日本の強み(と思っている)。
明治維新みたいに社会構造を変える時には「空気読んで」一瞬で変えられる。
社会構造が根本から変わったのに、例えばフランス革命ほどの流血はなかったし。

話それるが、日本が世界に出るなら、
  • 日本独自の強みをもっと掘り下げる
  • その強みを活用してビジネスなり教育なり政治なりをする
ってのがいいように感じた。
世界の平均値狙って世界へ出ても面白くないしね。


<おまけ>
お土産にStanford Social Innovation Reviewのバックナンバー2冊をもらった。

Vol.10, No.1-2

人間中心とプロトタイプ作成:10日目(午後)

■昼飯
<1:ランチ&ティナ・シーリグ>
スタンフォード大学の食堂で昼飯。
豆腐を使った中華風料理
食べてたら『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』の著者ティナ・シーリグを連れてきて、急遽記念撮影会。

食堂出口前で
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

午後
<2:IDEO訪問>
午後はデザイン・コンサルティングファームのIDEOを訪問。
マイクロソフトやP&G、ペプシなどへのコンサル実績あり。
Appleが最初に作ったマウスも手がけてたみたい(wiki)。

IDEO.orgのメンバーであるSeanに案内され、社内をまわる。
エントランスにあるPC
デザイン思考の重要な特徴として「プロトタイプ作成」があるように、IDEOもコンサル先に対してプロダクトのプロトタイプを提示する。

例えば「シャンプーを販売している会社から依頼があった」という場合。
実際に容器のプロトタイプを作成しながらコンサルティングを行う。

今回見せてもらったのは3Dプリンターによる容器。
(社内は撮影禁止だったけどここだけ許可もらった)

3Dプリントされたプロトタイプ容器
プリント物のサンプル集
3Dプリンター
この3Dプリンター、データ入力してから実際に作成されるまで半日ほどかかるとか。
3Dプリンターのみならず、実際に手動かして工作しながら作るプロトタイプもたくさん。
(面白いのたくさんあったんだけど、撮影できなかった)

■質疑応答
「ライバル企業ってどこ?」
「コンサル会社だから、マッキンゼーやBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)になるね」
「じゃあ、ものづくりのコンサルってイメージが強いけどサービス業もやってる?」
「もちろん。製品のデザインじゃなくて顧客体験のデザインが仕事だから。この前ホテル会社のコンサルしたんだけど、その時は模型でホテルの受付を作って、フロント役とお客さん役にわかれてプロトタイプを作ったんだ」
「マッキンゼーやBCGにないIDEOの強みは?」
「うーん、なんだろう笑」
SeanはIDEOの強みについてはっきりしたことは言ってなかった。
ただ、プロトタイプ作成のノウハウがあることは強みの一つではないかと感じた。

■優れたデザインのためのツールキット配布中
IDEOは「人間中心デザイン(Human-Centered Design:HCD)」を掲げて事業展開している。
HCDの実践の蓄積は、プロトタイプ作成にも現れているような気がする。

ちなみに、IDEOのノウハウをまとめたデザインツールキットがネットで無料配布されている。
ダウンロードはこちらから。
Human-Centered Design toolkit
このツールキットは「社会問題解決のためのデザイン」に焦点あたってるけど、普通にビジネスやる上でも有益な内容。
おすすめ。

■日本におけるデザイン思考
案内が終わった後に「日本の大学でデザイン思考の研究をしている。機会があればインタビューをしたい」と伝えた。

どうやら「日本文化に根ざしたデザイン思考」には興味があるようで、気軽に連絡して欲しいとのこと。

日本帰ってからの目標が一つできた感じ。

2012/03/26

デザイン思考&成功企業と失敗企業の違い:9日目(前半)

■午前
<1:ベンチャーキャピタル訪問>
ベンチャーキャピタルGlobal Catalyst Partnersに訪問。
日本出身のKoji Osawaさんから話を聞く。
Mr. Koji Osawa
■投資案件の評価基準
投資する際に見てるのは3つ。
  1. 人:Person
  2. 市場:Market
  3. 技術:Technology
この中で最もリスクが大きく、予測が難しいのは市場。

失敗例としてあげてたのが照明のリモコン。
技術的には数十年ほど前からあったらしいが、思ったように売れなかったらしい。
「技術的に新しく、便利な製品になるとしても市場があるかどうかは別」
リモンコンの話はあくまで例えだったけど、市場がなかったのも何となくわかる。

■照明リモコンがそこまで流行らなかった理由をデザイン思考で考えてみる
市場は人間の欲求でつくられているのだけど、リモコンを使って遠くから何度も照明をつけたり消したりする欲求はないと感じる。

デザイン思考の最初のプロセス、EmpathizeDefineを応用して考えてみると以下の通り。

Empathize:利用シーンの想定
本当は他人に話し聞くほうがいいんだけど、ここでは自分の生活を振り返ってみる。
部屋の照明に関わるタイミングや場所は基本以下3つ。
  1. 部屋に入った時(いつ:入る時、どこ:部屋の入口)
  2. 部屋を出た時(いつ:出る時、どこ:部屋の入口)
  3. 寝る時(いつ:寝る時、どこ:ベッドの上)
これが照明でなくテレビならこうなる。
  1. テレビをつけたい時:起動(いつ:いつでも、どこ:部屋のどこか)
  2. チャンネルやボリュームを変えたい時:利用(いつ:いつでも、どこ:部屋のどこか)
  3. テレビ消したい時(いつ:どこでも、どこ:部屋のどこか)
部屋の照明にいつ・どこで関わるかはかなり限定されている。
一方、テレビはタイミングも場所も流動的

いつ・どこで起こるのかが流動的ならリモコンは重宝する。
だけど、いつ・どこでが固定されている場合は遠隔操作の需要がない。

あるとすれば、寝る時に「スイッチ消しに行くの面倒だな」と思うぐらいかな。
でも、人が寝るのは1日1回
日々の生活でそこまで強い欲求にはなりにくい。

Define:リモコンが役に立つ状況とは?
整理すると、テレビは以下の通り。
  • 頻繁なアクション(チャンネル変える、ボリューム操作)
  • アクション場所が不確定(ベッドで見たり、ソファーに移動したり)
一方の照明。
  • そこまで頻繁でないアクション(1日数回)
  • アクション場所も固定的(部屋の入口)
ってことで、日常生活で言えば「リモコンを使って離れた場所か何度も照明をつけたり消したりする欲求はない」ことに。

まあ「あれば便利」程度にはなるから、多少は売れると思うけど。

Ideate:照明リモコンはいつ求められるか?

照明リモコンの需要があるとすれば「頻繁に照明をついたり消したりする必要があり」、「明かりを消す場所と付ける場所がバラバラ」の場合。


すると、例えば「パワポを使ってプレゼンする状況」が思い浮かぶ。

・・・とまあ、こんな感じで考えていくのがデザイン思考のプロセス。
話を戻して講師が語った要点へ。

成功企業と失敗企業の違い
Goole、Yahoo、Skype等をとりあげて、成功した企業に見られる主な傾向を紹介。
  1. 創業者が10代〜20代の間に起業
  2. 創業者がアメリカ出身ではない
  3. 不況時に設立
  4. すでに社会に浸透しているものを再発明
  5. これといった実績を持っていない
  6. 少額でスタート
4は印象的だった。
電話をより便利にしたSkypeや、近所付き合いをよりスムーズにしたfacebook。
人間が既にやってることを踏まえた上で、そこに革新性をもたらすことがイノベーションにおいて重要。

完全に新しい行動を求めるサービスや製品だと、人々は受け入ることができないので浸透しにくい。
ふと「これもEmpathizeだな」と思った。

■おすすめ本
ちなみに人々の行動とイノベーションの関係性を学ぶならドラッカーの『イノベーションと企業家精神』がおすすめ。

初版が1985年とか先取りしすぎてビックリ。
今から27年ほど前。
イノベーションと企業家精神

Design Your Life:9日目(後半)

■午後
<2:design your life>
その昔Appleでマウス開発に関わったこともある、現スタンフォード大学講師のDave Evansによる講義(Dave担当の授業シラバスはこちら)。

今日のテーマは「自分のキャリアをいかにデザインするか」。

Dave

世の中には2つの問題がある。
  1. 正解がある(バスと電車だとどちらが早く着くか
  2. 正解がない(バスと電車のどちらなら旅が楽しくなるか
「正解がない問題は、自らその展望をデザインする必要がある」

…というのが根幹のメッセージだと受け取った。すると、問題解決能力には2つあることに。
  • すでに存在する「正しい解答」を探す能力:集中力・収集力
  • 自分の力で「最適な解答」をデザインする能力:発想力・創造力
■これからの教育に必要な力は?
前者の能力は産業時代に求められていたスキルだよなーとおもう。
学校教育では前者の能力が身につく。

トフラーの『第三の波』でも、19世紀から始まった産業化によって
  1. 勤務時間を守り、
  2. 上司の命令にそのまま従い、
  3. 単純作業を繰り返し実行できる人
を育てることが学校教育の目的となっていたと言及していた。
『第三の波』(洋書)

この逆をいくなら、これからの時代に必要なのは
  1. 時間の枠を飛び越え、
  2. 上下関係なくアイデアを取り入れ
  3. 複雑な発想を形にできる人
を育てる教育、ってとこだろうか。

で、講演の主な中身は「どうやってつながりたい人とスムーズにつながるか?」という話へ。
(詳しくはitoyan's diaryの後半に書いてあるので興味ある方はそちらを)


最後にベランダに出て簡単なネットワーキングのワーク。
  1. 趣味と仕事・専攻の2つの分野で「自分の知りたい情報」を書き出す
  2. ESIプログラム参加者29人の中から「この情報に詳しい人知ってる?知ってたら紹介して!」と聞いて回る
意外と身近な人が自分の役に立つ情報を知っていたり、有益な人を紹介してくれることがわかる。

情報発信することの重要性を実感できるワークだった。

2012/03/25

超充実の1日。Design thinking Boot Camp!:8日目

夜のミートが重なり、あっという間に夜型に・・・。
昨日からスタンフォードに移動してCreekside Innというホテルに滞在中。

■朝
<1:読書>
7時起床。

日本から持ってきていた『Designing for Growth: A Design Thinking Tool Kit for Managers』に目を通す。

デザイン思考のプロセスをビジネス視点で解説している本。

d.schoolのプロセスとは表現が違うけれどやってることは基本一緒。以下の4ステップ。

  1. what is(現状把握:empathize, define)
  2. what if(未来のイメージ:ideate)
  3. what wows(驚きの提案:prototype)
  4. what works(具現化:test)
右の括弧内はd.school式のプロセス。
(d.school式のプロセスはこの記事後半で紹介)
他のデザイン思考本も読んで比較してみたいところ。

■午前
<2:スタンフォード大学到着!>
今日は1日中、スタンフォード大学内にあるd.schoolでデザイン思考のブートキャンプ。
アメリカ初訪問なので、当然スタンフォード大学も初訪問。
敷地が死ぬほど広い

教会

<3:d.schoolへ>
d.schoolは通称で、正式名称は「The Hasso Plattner Institute of Design」。
IDEOの創業者でもあるDavid Kelly教授によって2004年に設立された。
エントランスにある表示
中に入るとエンブレム
談話スペース
歩いて行くと階段がある広場へ。

階段を上がると2つの部屋が。
2 studio(今回の会場)

こっちは1 studio(のはず)

Boot camp始まるよりかなり早く着いたので中をふらふら。
いたるとろこにホワイトボードとポスト・イットが。

デザイン思考のプロセス
デザイン現場におなじみのポストイット
ビジュアライズ
デザイン思考で重要な「プロトタイプ作成」のための空間も。

プロトタイプ作成部屋
プロトタイプを作るための様々なアイテム
アイスの棒
カラーペン
ペーパークリップ
プロトタイプの草案??
「使った後は片付けを!」
■ギフトギビング・エクササイズ
ふらふら見てると時間が来たので部屋に移動。
今日の講師はAdam Royalty。冗談好きで終始笑いが起こっていた。

まずはデザイン思考のプロセス全体を体感するため、d.schoolのサイトでもワークシートを公開しているThe Gift-Giving Exerciseを行った。
Adam Royalty

このエクササイズのおおまかな流れ。


  1. 二人一組ペアになる
  2. ペア相手の「プレゼント経験」をインタビュー。
  3. 「なぜそのプレゼントを選んだか」「渡す時に苦労したことはあったか」など掘り下げ、ペア相手の真のニーズを理解する
  4. そのニーズを満たすための製品やアイデアを考える
  5. アイデアを形に(プロトタイプ作成)してペア相手からフィードバックをもらう
■デザイン思考のプロセスと今回のエクササイズの関連性

Process of Design Thinking by d.school
  1. Empathize(相手にインタビュー)
  2. Define(真のニーズを見極める)
  3. Ideate(相手のニーズを満たすためのアイデア出し)
  4. Prototype(実際に手を動かしてプロトタイプ作成)
  5. Test(相手にプロトタイプを見せてフィードバックをもらう)
デザイン思考におけるポイントは2つ。
EmpathizePrototype

■Empathize
価値ある製品やサービスを生み出そうと思ったら、まずは利用者が何を感じているか気持ちや考え、発言や行動に共感する必要がある。

仮に、利用者のことを考えないで「これはいいアイデアだ!」と一方的な思いでつくられた製品やサービスがあったとする。
大抵「これ、いったい何がしたいの?」と、何も価値を提供できずに終わる可能性が高い。

誰かに利用してもらうことが前提なのであれば、まずはEmpathizeステップをしっかりやる必要あり。

■Prototype
ニーズの把握がうまくできたら、今後は試作品を作る。

手に取れるものをつくることで、当初のアイデアや「理解できた」と思っていた利用者のニーズにズレがあったことが見えてくる。
もしくは、手を動かすうちにもっとよりよいアイデアを思いついて製品やサービスの改善ポイントがみつかるかもしれない。

実際に教室内にある色々なパーツを使って試作品を作ったんだけど、工作の時間みたいで楽しかった。

みんなでプロトタイプ作り
今回作ったプロトタイプ
■午後
昼ごはんを食べた後に、チーム毎に別れてチーム別の課題に取り組む。
既に1.Empathizeと2.Defineが終わっていたので、3.Ideateにとりかかる。
How might we...?
と自分たちに問いかけながらアイデアをふくらませる。
そして出てきたアイデアを、以下3つの評価軸で採点。
  • most delightful(わくわくする!)
  • most breakthrough(イノベーティブで革新的!)
  • most feasible(すぐできる!)
アイデアを評価
で、評価の高かったアイデアからさらに発想をふくらませ、4. Prototype作成へ。
プロトタイプで生まれたタイムライン・シェアリング

そして、他チームの人にプロトタイプを体感してもらってフィードバックをもらう5. Testを実施。

最後はみんなで円になって今日の発見や学びをシェア。
みんなで今日の振り返り
今日のブートキャンプで使用された資料はここからダウンロード可能。