2012/03/21

怒涛のスケジュール:4日目(後半

アメリカ訪問4日目の後半。
前半はこちら

昼〜夕方
<2: パネルディスカッション(Envaya & acumen Fund>

ソフトウェア利用を通じた草の根活動中の団体支援を行うEnvayaと、社会問題解決に特化した企業に融資する投資ファンドacumen Fundの関係者3人でパネルディスカッション。

Envayaの方は何かプレゼンがよくわからんかった←
(関係者の人ごめんなさい
⇒acumen Fund
acumen Fundは、社会的責任投資(SRI)を実施する社会的投資家。
SRIが登場するまで、投資の評価軸は2つだった。

1:利益(profit
2:社会的影響(social impact

1は「どれだけ儲かったか」、2は「どれだけ社会にいいことしたか」。
これまで企業は1の基軸を採用、財団は2の基軸を採用していた。
で、SRIは上記2つの基軸をミックスして評価。
acumen Fundもそう。


ちょい違うが、消費者目線でイメージを言うと、
一発当てたいから宝くじを買う⇒1
社会貢献したいから募金箱に寄付する⇒2
今回話を聞いて思ったのが、アメリカと日本における寄付文化について。
 アメリカは寄付が盛ん。
一方「日本は寄付文化が根付いていない」とよく言われる。

宝くじは盛んだけど、募金はそうでもない、みたいなイメージ。
が、「別にアメリカ人の寄付行為って、単なる消費行為の一つでは」と思った。

⇒お金に対する欲望
お金に関する人間の欲望をあげるとしたら以下2つ。
  1. お金をもうけたい(投資) ⇒ お金が欲しい
  2. お金を使いたい(消費) ⇒ 満足感が欲しい
投資のリターンはお金そのもの。
一方、消費のリターンは心理的な満足感だったりする時がある。

アメリカ人からしたら、寄付行為も消費の一貫のように思えた。

服買ったり美味しいもの食べるのと同じ感覚で寄付してるだけ」かもしれない。

もし、日本にも寄付文化を根付かせたいのなら「寄付は単なる消費方法の一つで何も特殊性はない」という認識にもっていく方がいいような気がした。

本当のところどうなのか、今度アメリカ人に聞いてみよう。

<3:embrace
続いて低価格保育器の開発と普及を行うembraceの話を聞く。
毎年2,000万もの未熟児が生まれていて、そのうち400万人が命を落としている。
1時間に450の赤ちゃんが亡くなっている現状。

この現状を変えるために開発されたのが低価格で持ち運び可能な保育器。


こんな感じ
保育器には誰でも気軽に使えるよう随所に工夫がされていた。
が、特筆すべきは彼らのビジネスモデル。

まず、embraceは非営利部門と営利部門に分かれている。
以下の2つの組織が独立して存在している。

  1. NPO:非営利部門担当
  2. 営利企業:営利部門担当
大まかなビジネスモデルは以下のとおり。


  1. NPOが保育器を企画、企業に保育器の開発・製造権利をライセンス提供
  2. 企業は投資家からキャッシュを投入してもらい保育器開発
  3. 企業が保育器を販売(※)
  4. 販売収益は「ロイヤリティ」という形でNPO還元
  5. NPOは寄付金も集めつつ、保育器を途上国に寄贈(※)
※対象により販売もしているが、基本寄贈がメインとのこと

資金投下が必要かつリターンが見込める部分だけ会社化し、投資家からがっつり資金をもらう。
で、その一方でNPOは寄付を受け付けて保育器を寄贈している。

非常にスマートなハイブリッドモデルだと思う。

⇒投資欲求と消費欲求の刺激
このモデルがうまく回れば、acumen fundeの部分でも書いた「投資欲求」と「消費欲求」の両方にアプローチできる。

  1. 投資家に投資してもらう(投資欲求でお金が動く)
  2. 事業や団体に愛着を持ってもらう
  3. 投資家に寄付してもらう(消費欲求でお金が動く)
もちろん、最初に寄付をして「どうせなら株も買おうか」という消費⇒投資パターンもある。


今後どういう形でこのモデルが発展していくのか非常に楽しみ。

<4:Captilus
午前中に行ったワークショップ講師だったTylerが働くオフィスを見学。


オフィスの様子
プロトタイプの説明(水を運ぶ容器)

過去デザインしてきた製品のプロトタイプも見せてもらった。

プロトタイプその2

デザインで重要なのは「利用者にどんな価値を提供できるのか?」を相手の立場に立って考え、実装すること。


どうやら、利用者のことを何も考えていない製品を持ってきて『どうにかしてこれを売りたい』と相談するクライアントもいるのだとか。

自己満足な製品やデザインにはうんざりしているらしい。

製品ではなく価値をデザインできるのが優れたデザイナーだと思った。
まさに午前でやったワークショップのテーマ。

夕方
<5:ShuR
夕方はAxis Cafeへ移動。

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住宅街の外れにあって、雰囲気はおしゃれ。
ギャラリー+Cafe
ゲストスピーカーは、日本で手話の普及に取り組む「ShuR」の共同創業者・代表の大木洵人さん。質疑応答でこんなこと聞いた。
俺「これまでの活動で最も学びになったことは?」大木さん「嘘をついたり自分を大きく見せてはいけない、ということ」
例えば新聞の取材。
記者もなるべくインパクトのある記事を書きたいから、話を大きい方へ持っていこうとする場合もあるのだとか。


でも、そこで「(本当はそこまでやれてないんだけど)あー、うん、まあ、ええ、そうですね」とみたいな曖昧な態度はしない。


「いや違います、そんなに大きい話ではありません」とストレートにありのままを言えるようになったのだとか。


できないことはできないと言う。その代わり、できることは全力で。


そういう姿勢が凄く大事に思えた。
最後にみんなで乾杯。

with アップルサイダー
■メモ
今日はアメリカに来て一番濃い怒涛の1日だった。

そして「今日って人生の転換期かも」とふと思う。
色々発見があったのでまたまとめてかけたら。

27年間生きてきて、そういうこと感じたのは初めて。
まだ10日近くプログラムは残っているけれど、既に大満足。


>プログラム参加者のみなさま
本のストックがそろそろ切れるので、誰か面白い本持ってたら貸して下さい。
あと、1日の終わりに有志で30分ぐらいの振り返り&勉強会もできれば。


折角、貴重な時間とお金を投資して参加してるから「あの人の話、結局どこがポイントなんだっけ?」って状態をなるべく減らしていきたいところ。


…というのは建前で、単にみんなとデザイン思考や起業の話をもっとしたいだけ。
投資とかリスク考えるのはやっぱ苦手だ。

それではまた明日。

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