2013/03/17

主観的な情熱を持って冷静に分析を行う【2日目:プロファイル合成】

 アメリカ滞在2日目。翌日17日(日)からESIプログラムがスタート。

 そのための準備として、日本で行った「イノベーション実践」に関するインタビュー結果をまとめる。

■背景
 インタビューのきっかけとなった疑問は「イノベーションに関する情報はたくさんあり
、社内には情熱を持った推進者がいる。しかし、組織的にイノベーションへ取り組んでいる企業が少ない。なぜだろうか?」というもの。

 上記の疑問は、デザイン思考のワークショップ参加者と交流する中で感じたもの。

 ワークショップ参加者の中には「このままでは組織の未来が危うい」という意識から、積極的に社内でイノベーション実践のための取り組みを始めている人がいる。

 しかし「イノベーションを起こす必要性を、周囲の社員が感じていない」「トップは『イノベーションが重要』と言っているが、実際は口だけ」など、うまくいっているとは言いがたい状況がある。

 このよう現状を解決する最初の一歩として「組織で何が起こっているのか?」を把握しようと、渡航前に日本で10名弱の方にインタビューを行った。この内容をまとめるために行ったのが、今回のキャラクター作成。

ホテルのロビーでミート

■キャラクター作成を行う理由
 単にインタビューするだけでは、問題把握が曖昧になる。「よい話が聞けてよかった」という状態で留まることを避けるには、問題発見に関連があると思われる特徴をインタビュー結果から抽出してまとめる必要がある。
 
 そのための1つの方法がキャラクター作成。詳しくは『デザイン思考家が知っておくべき39のメソッド』のp.17を参照(今読み返すと直訳過ぎたと反省。何らかの形で修正や反映が出来れば)。ここでのキャラクターは「作成」という表現が示すように空想的なもの。実際にその特徴を持った人が存在するわけではない。名前や年齢も架空で設定する。

 しかし、既にいくつかインタビューをした後で行うため「ユーザーが現状を変えたいと葛藤している状態」はちゃんと反映されている。これにより、インタビューしたうちのユーザー1人だけが持っている特徴のみに焦点を当てることなく、問題発見を行う上で有用な特徴を抽象的なレベルで把握できる。

■キャラクター作成の手順

 今回は以下の手順で行った。
  1. 各メンバーが行ったインタビュー結果を共有
  2. 問題意識に関わりがありそうな「典型的な特徴」をポスト・イットに書きだす
  3. 書きだした各特徴を見ながら「問題解決と関わりがありそうなもの」に各自が投票
  4. 投票数が多かった特徴を元に、キャラクター作成

キャラクター作成

■キャラクター作成によるメリット2つ
 キャラクター作成によって得られるメリットは主に2つある。

 1つが次の問題定義(Define)で必要となる「問題発生の要因」を明らかにする助けになるということ。「ユーザーが抱える真の問題は何か?」を把握してなければ、問題解決は運頼みのギャンブルになる。求められるのは「問題の徹底的な分析」と言える。ユーザー自身が気づいていない感情的な側面にも振れることで、表面的でない本質的な問題分析ができるようになる。

 もう1つのメリットは「このユーザーのために問題を解決したい!」という情熱が得られること。今回のキャラクター作成においては、むしろこちらのメリットの方が重要かもしれない。どんなに客観的に真の問題を把握できたとしても「ユーザーに貢献したい気持ち」がなければイノベーションは起こせない。そういえば、昨日ミートしたIDEOの人達も「いかにパッションが重要か」を話していた。
 
 問題解決をしたいと思う根源的な情熱の獲得と、問題解決に欠かせない客観的な状況分析。この2つを行う助けとなるのが今回のキャラクター作成。右手に情熱、左は事実(分析された状況)といったところ。

2013/03/16

人々が知りたいのは素直な感情【初日:IDEOミート】

アメリカ訪問初日。IDEO.orgの人とホテル近くの場所、Radius Cafeでミート。


ベジタリアン・キッシュがおいしかった。

ミートのテーマは、HCD toolkitに掲載する日本の社会問題解決事例について。
主にお互いの認識共有と今後の予定についてざっくり確認。

ミート@Radius Cafe
話を聞いてて印象的だったことをいくつか

  • 社会問題の解決をする方が、新しく会社で製品やサービスを開発するよりもより多くの人々の生活に影響を与えることができる
  • 事例は話をわかりやすくするだけでなく「人間味」を持たせ、そのテーマを身近なものに変える効果がある
  • さらに、優れたビジュアライゼーションを加える事で、読み手の潜在的な感情に深くアピールできる
  • 例えば、自己紹介用の写真。かっこつけた写真はニセモノの日常しか示さない。人々が知りたいのは「普段の生活でどんな表情をするのか」

「人々が知りたいのは素直な感情」ってとこですね。

今日のまとめ